有給休暇の取り方と権利

―― 休むことは、わがままではありません

「有給休暇を取りたいのですが……」

この一言を口に出すとき、
なぜか胸の奥が少しだけ重くなる。
そんな経験をした人は、決して少なくないはずです。

でも、まず最初に、はっきりお伝えしておきたいことがあります。

有給休暇は、労働者の正当な権利です。
遠慮する必要も、理由を説明する義務も、本来はありません。


有給休暇は「お願い」ではありません

年次有給休暇は、労働基準法で定められた制度です。
一定の条件を満たせば、誰にでも発生します。

ここで大切なポイントはひとつ。

有給休暇は「会社に許可してもらうもの」ではなく、
労働者が「取得するもの」だということです。

・私用だから
・疲れているから
・リフレッシュしたいから

どんな理由であっても構いません。
取得理由を会社に伝える義務はありません。


上司は、原則として拒否できません

「忙しいから今はダメ」
「その日は困る」

こう言われた経験がある人もいるかもしれません。

法律上、会社ができるのは
“事業の正常な運営を妨げる場合に限り、時期を変更すること”
だけです。

つまり、

こうした対応は、認められていません。

しかも「忙しい」「人が足りない」という理由だけで
常に拒否され続けるのは、適切とは言えません。


「堂々と休む」ために必要なのは、正しい知識

有給休暇の場面でトラブルが起きやすいのは、
感情と制度がごちゃまぜになるからです。

・申し訳なさ
・遠慮
・空気
・暗黙のルール

これらは、法律とは別の世界の話です。

だからこそ、
感情でぶつからず、知識で自分を守る
この姿勢が、とても大切になります。


こぐま社労士事務所が大切にしている考え方

私たちは、
「会社と戦うために制度を使う」
ことをおすすめしていません。

でも同時に、
「黙って我慢し続けること」
も、解決策ではないと考えています。

有給休暇は、

でもあります。

休むことは、逃げではありません。
むしろ、長く働くための“調整”です。


もし、不安や違和感を感じたら

「これって普通なのかな」
「自分が間違っているのかな」

そう感じたときは、
一人で抱え込まなくて大丈夫です。

制度を知っている第三者に話すだけで、
状況が整理されることも多くあります。

こぐま資料館では、
こうした“働く人のための基礎知識”を、
これからも、やさしく整理してお届けしていきます。


休むことは、悪いことではありません。
正しく知り、静かに、堂々と。

それが、こぐま流の
「働き続けるための知恵」です。